小田急小田原線・Part2―首都圏列車乗りつぶし

みなさん、こんにちは。
当サイトの管理人・会社員NKです。

今回も「首都圏列車乗りつぶし」の記事を更新していきたいと思います。
今回は小田急小田原線の東側(新宿~町田)の後編です。

(「小田急小田原線・Part1―首都圏列車乗りつぶし」の続き)


※当記事は2019/8/17, 2019/8/18, 2019/10/12, 2019/10/14公開の旧版記事を基に再編集したものです。

※一部時系列に沿っていない部分もあります。予めご了承ください。

小田急小田原線

乗車日:2019/5/2

小田急小田原線 参宮橋~登戸

参宮橋駅から各駅停車に乗車した私は、引き続き小田原方面へと進んでいきます。

途中には東京メトロ・千代田線の始発駅である代々木上原駅や、京王電鉄井の頭線と交差する下北沢駅といった主要駅があります。これらの駅へは接続する各路線に乗車した時に訪問するとし、今回はその先へと進んでいきます。

地下にある下北沢駅を出た列車は、次の世田谷代田駅を出てしばらくすると地上に出て高架橋の上を走ります。高架橋上は片側2路線の複々線区間で、下北沢から登戸までノンストップで走り抜ける快速列車に乗れば、高速で気持ち良く高架上を走り抜けることができます。そして車窓からはどこまでも続く線路沿いの住宅街を一望することが出来ます。

次に途中下車したのは千歳船橋駅。ここでは前々からやってみたかった通過列車の撮影に挑戦してみました。逆光だったのもありそこまで上手な写真は撮れませんでしたが、以下では他の駅撮りも含めた列車のギャラリーを載せたいと思います。
(というより他の駅撮りの方がうまく撮れていました汗)

この後は再び各駅停車に乗り込み小田原方面へと向かいます。そして東京と神奈川の県境を流れる多摩川を渡り神奈川県へと入ると、列車は登戸駅に到着しました。

登戸駅 ~ドラえもんの住む駅~

登戸駅は多摩川のほとりにある川崎市内の駅で、南武線と接続する主要駅の一つです。長きに渡り快速急行の停まらない駅の一つでしたが、2018年春のダイヤ改正で晴れて快速急行の停車駅になりました。

登戸駅ホームの新宿側からは多摩川を一望することが出来ます。

さてそんな登戸駅で途中下車したのは主要駅の一つということもありますが、もう一つ大きな理由がありました。

それはこれを撮影するためです↓

ただの駅名標じゃん…と思うかもしれませんが、南新宿駅の駅名表の写真と比較すると…

登戸駅の駅名標の装飾が南新宿駅と明らかに異なります。そしてよく見てみると、水色と白のツートンカラーに赤色の帯、そして金色の鈴。

これは何かというと、あの人気アニメ「ドラえもん」をイメージした装飾なのです。そして登戸駅にはこのような「ドラえもん」装飾が至る所に施されているのです。

中にはドラえもんの形をした座席やどこでもドアを模したエレベーターなど、ホーム上の至る所にドラえもん装飾が施されていました。

ところでなぜ登戸駅にドラえもんの装飾が施されているのか。

それはドラえもんの漫画の原作者である藤子・F・不二雄が川崎市多摩区に住んでいたこと(登戸駅も川崎市多摩区にあります)、そして向ケ丘遊園跡地の一角に藤子・F・不二雄ミュージアムが作られて(2011年開館)登戸駅がその最寄り駅となったためです。

登戸駅のドラえもん装飾は2019年2月より施されておりますが、他にも2011年からはドラえもんやパーマンのアニメ主題歌が列車接近メロディーに使われており、小田急線の登戸駅はまさに「ドラえもんの住む駅」になっています。

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装飾はホームだけに留まりません。エスカレータの壁面や改札口の壁面にもドラえもんの装飾が施されていました。

これらを見ていると特にドラえもんファンではない私ですらワクワクするのですから、ドラえもんファンにとっては歓喜ものでしょう。

さらに絵だけではなくドラえもんの置物が置いてあったり、

どこでもドアが置いてあったりします。

このドアの部分、実は液晶パネルになっており、一定時間置きにドアが開くと…

ランダムに小田急線の沿線の風景を映し出してくれるのです。その様子はまさにどこでもドアそのもの。小さな子供が画面に映るドアノブを押してみたり(←一定時間に開くので何も起きません)、開いたドアを見て驚いていたりしていました。
(ちなみに私もドアノブを押してみた一人です笑)

町田駅

そして最後に訪れたのは町田駅。

※実は今回の乗りつぶし、本当はここ町田からスタートして新宿へと向かい、途中下車しながら町田駅に戻ってきました。そのため一部の写真を除いて時系列的には新宿駅よりも前のものとなります。

町田駅は神奈川県東京都町田市にある駅で町田市の代表駅となっており、JR横浜線と小田急小田原線の2路線が乗り入れています。町田市内には閑静な住宅街や自然豊かな地域が広がっている一方、町田駅の周辺は商業施設や歓楽街が軒を連ねていることから一部では「西の渋谷」とも呼ばれています。

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町田駅のホームから下りエスカレーターを降りると、改札フロアに到着します。

この改札フロア、一見すると何の変哲もない改札フロアですが、実は東西南北4カ所にそれぞれ改札口が存在します(西改札口、北改札口、東改札口、南改札口)。

加えて町田駅ホームの小田原側の上りエスカレーターを上ると、小田急百貨店 町田店の3階に作られた小田急百貨店口もあります。

つまり小田急線の町田駅には合計で5つもの改札があることになります。

このうち町田駅の西改札口はJR横浜線の最寄り改札ということもあり特に多くの人で賑わっていました。

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ちなみに小田急・町田駅の西改札口の右手には割と最近できたちょっと話題のスポットがあります(下の写真)。これは小田急百貨店町田店のエレベーターですが、よく見ると壁の一部があたかも小田急線の列車のように装飾されています。

このラッピングは、2019年2月21日に小田急百貨店町田店の7・8階にオープンしたビックカメラ町田店の開店日に合わせて装飾されたもので、開店日から約1か月間は下の写真のように4基すべてにラッピングが施されていました。

4基すべてにラッピングが施されていた頃は、下の写真のように各階に停まる左側の2基には「各停」の文字が、3~6階を通過する右側の2基には「急行」の文字が扉前の足元に書かれていました。さらにエレベーターの内部は、あたかも列車内にいるようなハイクオリティのラッピングも施されていました。

エレベーター内部のラッピングや左側2基のエレベーターの外側のラッピングはビックカメラ町田店の開店から約1ヶ月で見納めになってしまいましたが、2019年5月時点でも右側2基のエレベーターの外側のラッピングは残っており、ときどき写真を撮っている人を見かけたりします。

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小田急電鉄の町田駅は小田急百貨店町田店を貫く形で作られており、改札が2階、ホームが2階と3階の間(M2階)に作られています。

そんな町田駅ですが、小田急電鉄の町田駅とJR横浜線の町田駅は約300~400m離れており、その両駅の間はペデストリアンデッキで結ばれています。このペデストリアンデッキの周囲には小田急百貨店、西友、モディ、マルイ、ルミネ、東急ツインズなどの大型商業施設が軒を連ねており、町田駅に来れば大体のモノが揃うようになっています。そのせいか町田市民やその周辺の市の人たちはあまり都心に出ないとも言われています。

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さて登戸駅から急行列車で今回の乗りつぶしの本当の起点である町田駅に戻ってきました。予定では町田駅周辺を散策して写真を残すつもりでしたが、疲れていたのと到着したのが17時30分過ぎと遅かったので断念しました。

そんな中で最後に訪れたのは今日最初に訪れた町田バスセンター上の歩道橋。町田駅周辺には夕焼けが差し込み、白かった建物もオレンジ色に照らされていました。

町田駅にはよく訪れていた時期もありましたし、町田は繁華街と自然豊かな住宅街の両方が存在する良い街だと感じていました。そんなこともあり今回立ち上げた新シリーズ「首都圏列車乗りつぶし」の最初で取り上げることにしました。

そしてこうして夕暮れの町田駅周辺を眺めていると、つくづくこう思います↓

〈完〉


今回の「首都圏列車乗りつぶし」はここまでとなります。

「首都圏列車乗りつぶし」ではこんな感じで単に全線走破するだけでなく、途中下車しながら首都圏の路線を堪能していこうと考えています。
既にネタはたくさん溜まっているので、しばらくはこちらを優先して更新したいと思います。
(そうしないとどんどんネタが溜まってしまうので汗)

ちなみに小田急小田原線の町田以西は、また機会のある時に乗車したいと思います。

「首都圏列車乗りつぶし」のその他の記事はこちら、その他の旅行記はこちら

 


編集後記(2019/10/14執筆、2021/10/09記事再編に伴い再掲):

以下のことは書くかどうか悩みましたが、自分の備忘録として、そして後世に伝えるために書き残しておきたいと思います:

私が登戸駅を訪れてから約4週間後の2019年5月28日、登戸駅の近くでスクールバスを待っていた小学生や保護者が相次いで刺され2人が死亡、18人が負傷し、犯人もその場で自殺するという凄惨な事件が起こりました。

令和に入った直後に起きた大きな事件で、神奈川県の中心都市・川崎市で起きたことや小学生を対象とした無差別殺傷事件ということもあり、2週間ほどにわたってテレビなどで連日取り上げられていました。私もつい最近訪れたばかりの登戸駅の近くで発生した事件ということでかなり衝撃を受けました。

事件発生から約3週間経った6月中旬のある日、私はその事件現場を訪れました。

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登戸駅には南武線との乗り換えに使われる小田原側の中央口改札口のほかに、新宿側に北口改札口という小さな改札口があります。

北口改札口は高架の下に設けられた小さな改札口で、目の前には登戸駅の南北をつなぐ片道1車線の多摩沿線道路が走っていました。ここから小学生が普段使っていたというルートに沿ってスクールバスのバス停、すなわち事件現場へと向かいました。

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改札を出て右手、すなわち線路の北側に進むと最初の信号があります。事件現場はこのままさらに道路を北側に進むとありますが、小学生たちはここで左手に曲がっていたそうです。

左手に曲がると目の前にはすぐに南武線の踏切があります。その踏切の手前には右手に延びる路地があり、その道路に入る形で右に曲がります。

この南武線の線路沿いに北へと進む路地は、車が1台通れる程度の幅の狭い道路で、左手には線路が、右手にはマンションやビルが建ち並んでいました。人通りはあまり多くなく、路地から見える景色はどこか殺風景な感じがしました。

その道路を歩くこと300m、3つ目の交差点に差し掛かります。少し長く感じましたが、おそらく約4分ほど歩いた形になります。この3つ目の交差点では右後ろ方向に道路が分岐しており、小学生たちはここで右手に曲がっていたといいます。

そして私も同じように右に曲がると、目の前には先ほどの多摩沿線道路、そして左前には事件の起点となったコンビニの駐車場が見えていました。

多摩沿線道路沿いまで出ると、右側の建築中の住宅の角に献花台が設置されていました。事件から3週間が経っていましたが、未だに多くの花が置かれていました。私が滞在していた10分ほどの間にも数分に一組のペースで人が訪れ、献花したり黙祷をささげていました。

私も亡くなった2人の犠牲者のことを思い黙祷を捧げました。

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黙祷後、その献花台から改めて現場周辺を眺めてみると北側には事件が始まった場所とされるコンビニが、そして南側には犯人が自殺した市営バスのバス停が見えていました。

事件直後の報道では、コンビニ前の駐車場から刃物を取り出した犯人は市営バスのバス停の手前にあるスクールバスのバス停に並んでいた小学生や保護者を背後から次々と刺していったと報道されていました。

その時間はわずか20秒ほど。しかしテレビで見た限りだとコンビニからバス停までそこそこ距離があるように見えており、そんな20秒ほどで犯行が行われたのかと疑問に思っていました。

しかし、実際の現場に立ってみるとコンビニからバス停まで本当に近かったのだと感じました。確かにこの近さだと本当に20秒ほどで全てが起こってしまったのだと感じました。後ろから刺されたということもあり、事件の際には小学生たちは何が起こったのかわからなかったと思います。

※テレビで遠いように感じたのは、テレビの映像だと広角レンズを使っている関係で遠近感が実際よりも遠くにあるように感じたためだと思います。

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私は献花台から市営バスのバス停まで歩きました。ゆっくり歩きましたが約30秒ほどで到達しました。

市営バスのバスが停車するスペースには、今でもうっすらとシミが残っていました。おそらく犯人が自殺した際の血溜まりの跡でしょうが、そう考えると少しゾッとしました。

その後、もう一度献花台まで歩きました。しばらく現場周辺を観察したのち、最後に再び献花台で手を合わせた私は現場を後にしました。

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平成から令和の変わり目にかけて、世間をざわつかせる大きな事件が立て続けに起こりました。2019年4月の池袋の暴走事故や、今回書いた登戸の無差別殺傷事件、6月の大阪府・吹田市の交番襲撃事件、そして36人が死亡し”戦後最悪の殺人事件”となった7月の京都アニメーション放火事件。これらの事件で亡くなられた被害者のご冥福やけがをされた方の一刻も早い回復を祈るとともに、このような事件が今後起こらないことをただ祈るばかりです。

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