夕暮れ迫る留萌本線の旅ー2018年02月 北海道一周の旅Ⅱ・Part1

1日目(2018/2/26)

旅行1日目の行程:
13:20 旭川空港(いまここ!)→ 14:15 旭川駅 → 15:10 留萌本線 → 17:10 留萌駅 → 18:20 留萌本線 → 20:00 旭川駅(泊)

※この旅行記は2019/5/17公開の旧版旅行記を基に再編集したものです。

旅のはじまり

旭川空港

2018年2月26日。人生初の北海道一周の旅からちょうど5年目を迎えたこの日、私は北海道の旭川空港に降り立っていました。

人生2度目となる北海道一周の旅。爆弾低気圧で大幅に予定が狂った5年前の経験を活かし、行程は2日余裕を持たせた8泊9日としました。そして出発日を固定せずに、天気予報を毎日チェックしながら爆弾低気圧が当たらなさそうな日程を探しました。

そのため旅行の開始日を決めたのは出発わずか2日前。そこから急いで飛行機と初日・2日目のホテルの予約をしました。

そして2月26日、羽田空港11時15分発のANA4783便に乗って旭川空港にやってきたのでした。

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飛行機は前日までの大雪の影響で定刻より30分遅れの13時20分に旭川空港に到着しました。

旭川空港は旭川市の市街地から東南に約15kmのところにある空港で、飛行機の到着に合わせて旭川市街地へと向かうバスが発車していました。空港ターミナルビルを出てすぐ脇の券売機で乗車券を購入した私は、近くに停車していたバスに乗り込みました。

バスは飛行機の遅れに合わせて30分遅れの13時50分に発車しました。そして25分後の14時15分、バスは定刻より25分遅れで旭川駅前のバスロータリーに到着しました。

旭川駅

旭川駅を訪れるのは5年前の北海道一周の旅以来となりました。

駅前の様子は5年前から大きく変わっており、5年前は工事中だった駅前には巨大なバスロータリーができていました。

 

旭川駅に降り立った私はまず荷物を預けるためにホテルへと向かいました。

バスロータリーから真っすぐ延びた大通りの歩道は除雪されていましたが、その道路脇にはうず高く雪が積まれていました。

ホテルに荷物を預けた私は旭川駅へと戻りました。

旭川駅の駅舎内は5年前とあまり変わっておらず、木のぬくもり溢れた綺麗さと温かみを保っていました。

旭川駅の駅舎内にあるそば屋で昼ご飯を食べた私は、旭川駅の構内へと入りました。

駅構内に入った私は、高架上にある旭川駅の6番線ホームへと向かいました。ここから乗るのは15時14分発の留萌本線直通の普通・留萌行きの列車です。

列車は1両編成でしたが、それでも車内には空席が目立っていました。そんな車内で待つこと数分、列車は定刻通り旭川駅を発車しました。

そして雪の中を走り続けること30分、列車は留萌本線の始発駅・深川に到着しました。

夕暮れ迫る留萌本線の旅

深川駅

深川駅では24分間も停車するとのことでしたので、少しだけ車外に出ることにしました。

ホームに降り立つと、ホームも線路も一面雪に覆われていました。

深川駅は函館本線、留萌本線が乗り入れる主要駅の一つで、かつては深名線(深川~名寄、1995年廃止)も乗り入れた交通の要衝でした。

そのため駅の規模も比較的大きく、駅構内も広々としていました。

留萌本線 概要

ここから乗車する留萌本線は、北海道深川市の深川駅から北海道沿岸の街・留萌市の留萌駅までを結ぶ全長50.1kmの路線です。

留萌本線は1910年の開業以来110年以上の歴史を誇る路線で、かつては深川駅から増毛郡増毛町の増毛駅までを結んでいた全長66.8kmの路線でした。

しかし2016年12月に留萌~増毛の区間・16.7kmが廃止。この区間については残念ながら一度も乗ることはできませんでした。

そして現存する深川~留萌についても存続問題が浮上しており、予断の許さない状況が続いています。

留萌本線の旅(深川~留萌)

深川駅に停車してから24分後の16時08分、列車は定刻通り深川駅を出発しました。ここから列車は留萌本線へと入ります。

深川駅を出発してしばらくすると、車内には夕陽が差し込んできます。

そして進行方向右手の車窓には一面の銀世界が広がっていました。

列車は線路に積もる雪を巻き上げ、気動車のエンジン音を時折り高鳴らせながら銀世界の中をひた走っていきます。

そんな中、私は二重窓の外側の窓が曇ってしまう問題に直面していました。そのため内窓を開けた上で結露を拭きとる作業を度々する羽目になっていました。

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やがて車窓には小高い丘が迫ってくるようになりました。そして終点が近づくにつれて駅舎は簡素なものが多くなってきました。

そして深川駅を出発してから約1時間後の17時7分、列車は薄暗くなり始めていた終着駅・留萌に到着しました。

留萌駅

駅構内

かつての留萌駅は終着駅ではありませんでした。留萌~増毛の区間が廃止される前(2016年12月まで)は留萌本線の途中駅であった上、かつては羽幌線(留萌~幌延、1987年廃止)や2つの貨物路線が分岐する鉄道交通の要衝でした。

留萌駅が終着駅となってから約1年3ヶ月。薄暗い時間帯に訪れたせいもあるでしょうが、留萌駅の構内には既にローカル線の終着駅らしい哀愁が漂っていました。

留萌駅のホームには「留萌市へようこそ」と書かれた看板が掲げられていました。そこには「日本一の夕陽のまち」「数の子生産日本一のまち」と書かれていました。

また留萌駅のホーム上には入り口が半分カーテンでとじられた跨線橋がありました。

2番線へと続く現役の跨線橋なのですが、跨線橋の中は薄暗く、何だか入ってはいけない場所に来たような気分になりました。

跨線橋の中からは雪で覆われた留萌駅の構内を一望することができました。

しかし夕暮れで薄暗かったことから不気味さしか感じなかったため、そそくさと1番線ホームに戻りました。

駅舎・駅周辺

駅舎の中はとても広く、ここがかつて交通の要衝だったことを感じさせました。しかし列車が到着してからしばらく経っていたため、駅舎内には誰もいませんでした。

留萌駅の駅前はロータリーになっていました。

次の列車まで時間があったため、最初はかつて増毛方面の線路が続いていたた方向に向かって線路沿いの路地を歩きました。

しかしながら外が薄暗い上、側にあったマンションも不気味だったことから、早々に切り上げて左に曲がり広めの道路へと出ました。

そこから駅に向かって歩くと、道中には沿岸バスの留萌駅前バス停の待合所がありました。

ここからかつての羽幌線の代替バスや留萌本線の廃止区間である増毛への代替バスが発着しているそうです。しかし今回は日も暮れかかっているのでスルーすることにしました。

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駅に戻ってしばらく経つと、日は暮れて外は完全に暗くなりました。一応他の乗客も数人いるとは言え、駅舎内は少し不気味な感じがしました。

駅待合室・パネル展示

駅舎内には広めの待合室もありました。

その中には駅そば屋さん(営業時間は過ぎていました)もありましたが、鉄道ファンとして目を引いたのは鉄道がらみのパネル展示。

「JR留萌駅二代目駅舎50周年記念」の展示パネルや「懐かしの留萌本線」の展示パネルがあり、留萌本線の歴史や昔の様子を知ることができました。

旅立ちのとき

18時10分頃、私はホームへと再び足を運びました。私は停車していた折り返しの普通・深川行きの列車に乗り込みました。

そして18時18分、普通・深川行きの列車は留萌駅を定刻通りに出発しました。

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暗闇の中を進むこと約1時間後の19時14分、列車は終点の深川駅に到着しました。

ここから旭川へと向かいますが、次の普通列車は22時09分発。そのため19時36分発の特急「ライラック35号」で旭川へと向かいました。

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深川駅を出発してから約20分後、列車は終点の旭川駅に到着しました。

そして駅前の大通りのイルミネーションを見ながら今日の宿となるホテルへと向かったのでした。

 


今回の記事はここまでとなります。

翌日は、旭川から富良野線と根室本線に乗車して道東の街・釧路へと向かいます。308.6kmにも及ぶ道のりを普通列車で移動する長い旅路となりましたが、続きは次回の記事に書きたいと思います。

 

続きは「早朝の富良野線と根室本線の山越え区間を行く~2018年02月 北海道一周の旅Ⅱ・Part2」へ

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